わが親愛なるパレスチナ隣人へ ――イスラエルのユダヤ人からの手紙

SBK-158[ISBN978-4-89586-163-2]
2,750円(税250円)

DETAIL

わが親愛なるパレスチナ隣人へ ―― イスラエルのユダヤ人からの手紙
ヨッシー・クライン・ハレヴィ 〔著〕 神藤誉武 〔訳〕





世界が注目するイスラエル・パレスチナ紛争――今まであらゆる列強が介入し、様々な試みがなされてきたが、和平への道筋は未だ見えていない。本書は、ユダヤ教徒であり、イスラエル人である筆者が、パレスチナの隣人に信仰者同士の対話を促す主旨で書かれた画期的な書。

和平の障害になる要因の一つは他方の話を聞けないことにある。そのことを踏まえて、筆者は、イスラエルという国がユダヤ人のアイデンティティにどれほど重要な意味を持っているのか、またアメリカで育った自分がなぜ父祖の地(イスラエル)に帰還したのかを、パレスチナ人に宛てた手紙を通して説明する。

互いにアブラハムの子孫として、どうしたら「祝福の基」となれるのか。果たして宗教は、世界の地域紛争の解決を妨げる要因でしかないのか、それとも紛争解決の糸口となるのか。本書は、日本の宗教者、また中東和平に関心を持つ読者への問いかけとなるだろう。

著者は自分に返事を書いてもらいたいと広く呼びかけ、本書全文のアラビア語訳が無料でダウンロードできる。
日本語版にはパレスチナ人やアラブ人からの返信、さらに日本の読者に向けた著者インタビュー等も掲載。

アラビア語版サイトはこちらから
https://www.letterstomyneighbor.com/


―― 目次 ――

読者の皆様へ

手紙1 私たちの間にある壁
手紙2 要請と熱望
手紙3 運命と使命
手紙4 物語と存在
手紙5 六日と五十年
手紙6 分割案という正義
手紙7 イサクとイシマエル
手紙8 イスラエルの逆説
手紙9 犠牲者と生存者
手紙10 砂漠の端の仮庵

エピローグ――パレスチナ隣人からの返信〔初版に対する反響〕
謝辞
邦訳版・特別インタビュー
ヨッシー・クライン・ハレヴィ
ムハンマド・S・ダジャーニ・ダウーディ
訳者あとがき

〔著者紹介〕
ヨッシー・クライン・ハレヴィ(Yossi Klein Halevi)
1953年ニューヨーク生まれ。エルサレム・ハルトマン研究所上級研究員、作家、評論家、講師。イスラエルの時事問題、中東問題、宗教対話に関する著書多数。ユダヤ教徒として、キリスト教やイスラム教との相互理解に取り組む。中東和平のためには宗教宗派を超えた宗教者の連帯が必要との視点から、イスラム教の指導者でデューク大学のアブドゥラー・アンテプリ師と共に、ムスリム・リーダシップ・イニシアチブ(新進気鋭のイスラム系アメリカ人指導者たちに、ユダヤ教とイスラエルについて教える教育プログラム)を発足。エルサレム在住。
著者公式サイト

〔訳者紹介〕
神藤誉武(じんどう よぶ)
1972年、東京生まれ。1997年、エルサレム・ヘブライ大学聖書学科・タルムード学科卒業。1999年、ハーバード大学大学院中近東言語・文化学部修士課程修了。2006年、米国ユダヤ神学校大学院聖書・古代セム語学科博士課程修了、Ph.D.取得。ニューヨーク大学ティクバ研究所に勤務するかたわら、ニューヨーク大学、同大学ロースクール、ユダヤ神学校、シンガポール国立大学で教鞭を執る。イスラエル・バルイラン大学およびシャレム・カレッジ客員教授。専門は聖書学、ユダヤ学、宗教哲学。専門分野での論文多数。
訳書
『イスラエル ――民族復活の歴史』(D・ゴーディス著 ミルトス)

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